WSC-95 (1995)
1997 Le Mans


WSPC/SWCにおいて「常勝ジャガー」の礎を築いたことで知られるTom Walkinshaw Racing (TWR)の作製したモノコック・ボディに、962C用の水平対向6気筒3リッター・エンジンとトランス・ミッションを組み合わせ、WSCクラス用にポルシェが製作したのが WSC-95です。1997年のルマンにヨースト・レーシングからエントリーした#7の WSC-95は、Michele Alboreto、 Stefan Johansson、 Tom Kristensen らのドライブで優勝しました。

WSC-95は、その名が示すとおり、1995年のルマンWSCクラスへの参戦を計画して製作されましたが、前年に GT1クラスでエントリーしたダウアー 962GTが優勝し批判を浴びたことから、ポルシェは 1995年のルマンへの参戦を見送り、製作した2台の WSC-95はヨースト・レーシングに売却されました。ヨースト・レーシングは2台の WSC-95で翌 1996年のルマンに参戦し、#7の車両が優勝しました。続く 1997年も前年の優勝車である#7の車両が優勝し、ルマン2連覇を記録しています。その後 WSC-95には 911GT1用の 3.2リッター6気筒ターボ・エンジンが搭載され、名称も LMP98となりました。


この作品は LeMans Miniature (ルマン・ミニチュア)の1/24レジン・キットを組んだものです。部品数は少なく、組み立ても簡単です。このキットはエンジンが省略されているので、開口部から見える範囲でインター・クーラーなどの機械類を追加し、多少のディテール・アップを施しています。キットのサイド・シルはヒート・プレスにより作られた薄手の部品となっていますが、デカールを貼った後のクリアー塗装や磨きの際の強度を考慮してプラスチックで作り直しています。1996年、1997年とポルシェ・ファクトリーからエントリーした 911GT1の優勝は WSC-95に阻まれる皮肉な結果となりました。